神奈川県高校入試は毎年と言っていいほど試験内容や受験者人数、倍率傾向などがコロコロ変わるやっかいなものです。
今回は知らないで闇雲に高校入試に挑んで無駄なことをしないように、簡単に神奈川県高校入試の仕組みについて解説したいと思います。
なるべく1からわかりやすいように解説するつもりなので、細かい難しいことは混乱を避けるため、あえて省いています。
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<公立と私立>
神奈川県高校入試はざっくり簡単に分けて2つ。公立と私立ですね。
ー公立高校受験の特徴ー
- 学費が安い(※学費は最近色々変わってきたので後で解説)
- 公立高校共通の筆記試験と面接受験必須(※試験についても各学校で違うので後で解説)
- 公立高校受験は1校のみ。私立は併願可(例:×公立A校と公立B校を受験 〇公立A校と私立B校を受験)
- 全日制の他、単位制、定時制、通信制等様々な形の学校がある。
ー私立高校受験の特徴ー
- 学費が高い(※最近補助制度が拡充されてきましたので、後で解説)
- 大きく分けて一般入試と推薦入試がある
- 公立と併願可。一般入試で条件が合えば他私立校との併願も可
- 筆記試験は各学校で内容が違う
- 入試に必要な内申点に加点措置がある
- 奨学金制度などがある
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<内申点と偏差値>
公立私立の特徴の解説の前に内申点と偏差値の解説をします。
高校入試では公立も私立も
- 内申点
- 筆記試験
- 面接
- 調査書
この4点が重要になります。
この中の内申点についてですが、
簡単に言うと内申点=中学校の成績です。
高校入試には2年の後期の成績と3年の後期の成績を2倍したものの合計点が使用されます。
ややこしいですねー。
2年後期の5段階評価×9教科+3年後期の5段階評価×9教科×2
ということになるので、
5×9+5×9×2=135
135点が満点となります。
具体的に
2年生の後期の成績
英4 数4 国3 理4 社3 美4 技4 保3 音3
合計32点
3年生の後期の成績
英4 数5 国3 理4 社3 美4 技5 保3 音3
合計34点
の生徒がいたとして、高校入試に使う内申点は
32+34×2=100
ということになります。
3年生の前期で良い点を取ったとしても、一切加味されませんし、3年の後期で2年の後期より悪い成績をとってしまうと、それが2倍されるので、そうとうな痛手です。
この内申点と偏差値で自分のレベルを把握し、だいたい行ける学校を選びます。(内申点と偏差値に対応した学校のリストを中学校の先生や塾がもっているのでそれを参考にする)
偏差値は、試験の点数のレベルです。
ざっくり説明すると、平均点ピッタリだと偏差値50となり、50を超えたらまあまあ。60を超えたら頭良いと言われる。50未満だと。。。と思ってください。
この偏差値に関しては入試前に必ずどこかの塾で実施している模試を受検して、把握しておくようにしてください。それも、1度や2度ではだめです。1回目の結果が良くても2回目も良いとは限りません、何度か受検して、自分の平均偏差値を把握しておきましょう。
また、本番の偏差値はもっと下がると思ってください。なぜなら、毎年神奈川県の高校入試試験問題は過去の問題と似ていない出題傾向をとり、それだけで当日動揺してしまったり、冬の寒い中、緊張も重なり100パーセントの力を発揮できない可能性があるからです。
<学費>
さて、内申点と偏差値についてわかったところで、先ほど紹介した公立高校と私立高校の特徴の解説をします。
学費ですが、公立高校はもちろん安いです。ここでは私立の解説を。
私立高校は公立高校に比べて学費が高いです。それは、公立高校に比べて
- 施設の充実に注力している
- 新しい機材導入による質の高い授業を提供している
- 部活動指導に外部から良いコーチを招いている
- セキュリティーにも注力している
などがあるからです。
逆に言えば、高い学費をとっているのに、汚くて古い学校(特に職員室やお客さんが使う施設は充実しているのに生徒の使用する物にお金をかけない)や、授業の質が高くない学校は要注意です。お金何に使ってんだ!と勘ぐってください。
受験料、入学金、年間授業料、制服代等ほとんどが公立高校より高いと思ってください。
しかし、最近私立高校受験に際して国と県からの補助拡充がされています。(朗報!)
私立高校の学費支援制度
左から、
(年収の目安):国の授業料補助(A)/県の授業料補助(B)/県の入学金補助(C)/合計
とします。
(生活保護世帯):297000円(A) + 147000円(B)+ 100000円(C)=544000円
(250万円未満): 同上
(350万円未満):237600円(A) + 206400円(B) + 100000円(C)=544000円
(590万円未満):178200円(A) + 265800円(B) + 100000円(C)=544000円
(750万円未満):118800円(A) + 74400円(B) + 100000円(C)=293200円
(910万円未満):118800円(A) + 0円(対象外) + 0円(対象外)=118000円
2019年度時点で上記のような補助が受けられます。
年収590万円未満の世帯では私立高校の授業料が実質無償化されました!
近年私立人気が強まっていますが、これもさらに私立人気に拍車をかける要素になりそうですね。
以前小学校英語改革~大学改革の話をさせていただきましたが小・中・高と公立でバラバラに改革の影響を受けるよりも私立で質の高い英語授業を受けるという選択肢が、この学費の補助により高いハードルではなくなるかもしれませんね。
もっと言えば、中高一貫の私立で6年通して同じ学校で英語を教わった方がメリットは大きいと思いますので、中学から私立受験を考えてもいいかもしれません。
過去記事にはデメリットもメリットもたくさん述べているので是非チェックしてみてください。
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今回は解説はここまでにして、次回は<試験><出願>等について解説したいと思います。