悩めるママ達に!学習塾の塾長が教えるかしこい子育て方法

とある学習塾塾長が他塾の塾長から怒られそうな勉強・進学・育児についてのヒントをお伝えします。

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【褒めて伸ばす】小出監督の指導法

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中・長距離ランナー指導者の小出監督が先日お亡くなりになりましたね。

高橋尚子さんの金メダルには本当に感動しましたし、お二人の絆もとても印象深かったです。

小出監督の指導法は当時のスポーツ界では考えられないような「褒めて伸ばす」スタイル。

これ、フィールドは違えど指導していく観点では、勉強でも同じ事がいえると思います。

今回は簡単そうで間違え易い褒めて伸ばすコツを少しご紹介したいとおもいます。


「褒める」効果

褒めるということはどんな効果があるでしょうか。
褒められると嬉しくなります。
そして褒められた事について自信がつきます。
自信がつくと、人間は不思議なもので、意識がかわり、褒められている事のレベルをもっとあげようと自然におもったり、他のものも頑張ってみようという気になります。

例えば、何にも美容に興味がない人が、「爪がきれいですね」と褒められます。

「え?そんなこと思ったこともないけれど、、、お世辞かしら?」と最初におもったとしても、やっぱり気になって自分の爪を見ます。

ここで自分の爪(褒められたもの)を見ることが大事なんです。

「お世辞だわ」とか「全然きれいじゃないと思うけど」と思っても、「爪ってみられてるのね」と意識します。

そして、何度も爪を褒められるうちにだんだん本当にそう思えてくるのです。

高橋尚子さんも何度も何度も「お前は世界一になる」と小出監督に言われ続け、最初はお世辞とおもっていたのに言われ続けるうちに、本当にそうなる気がしたそうです。そして国内でどんどん結果を出し始め、世界一に。

「爪がきれい」となんども言われると、だんだんそう思えて、今度は「爪が見られているという事は手全体見られているかも」となり、ハンドケアをしだすようになります。

勉強もそうです。

以前、英語も数学も苦手で入塾した中2の子に、「今のところ英語より数学の方が得意なんじゃない?見てると練習が足りてないだけで、数学のセンスあるよ。」と言います。(入塾時、学校のテストでは数学9点英語6点。。。)

すると「へー。俺って数学センスあるんだ。」と思ってくれ、数学も英語も嫌いだったのに、数学に関してはちょっと苦手意識が薄れてくれます。それから、計算の仕方を教えて、ちょっとでもできたら(足し算レベルでも)「計算が得意だね!やっぱりセンスあるね。」といって、計算の宿題をドカンと出します。

だんだん計算が出来るようになったら、図形、関数といった風に同じ要領で褒めてやらせます。そして、「こんなに数学できるなら、英語もできるとおもうよ。だって英語って実は数学に似てるんだよ。」といって、英語もやらせていきます。最終的に彼は理系に進み、高校で常に八割九割得点しています。

最初から勉強がデキる子でも必ずうっかりミスがあります。そういう子に「もっとやれ!」「なんで満点とれないんだ」「また計算ミスしてるぞ」なんていってもなかなかなおりません。どうしてミスするのか分析ができないからです。

それよりも、「君は絶対満点とれるよ」といって、一緒に間違えた問題を解き直します。「字がきれいだね」「書き方のバランスがいいね」「式が丁寧だね」と褒めます。すると、文字や式をもっと丁寧に書こうとします。すると、いつもミスしているパターンが見えます。「いつも8と3を見間違えているね。これを直せたら満点とれるよ!」と励ますと、ミスがかなり減ります。

「計算ミスしてるぞ!気をつけろ」と言われるよりも効果があるとおもいませんか?



勘違いし易い「褒める」と「甘やかす」の違い


時々、褒めて伸ばす事と甘やかすことを勘違いしている人がいます。

褒めて伸ばす為に大事なことは、褒めることは本当の事をほめます。つまり、指導者が本当にそう思っていないといけません。嘘をついてはいけないのです。

遅刻している子に「遅刻してもいいんだよー」なんて発言するのは甘やかしです。そうではなくて、遅刻する子の他のいいところを褒めます。

例えば「忘れ物をしないのはきちんとしているからだね。君はきちんとしているのが良いところだよ。今度時間の管理をきちんとしてみたら、成績ももっとあがるから、やってみよう!」などです。

そして、言うだけでなく、毎日その子を見ます。一分でも早く昨日よりくれば、「もう早速昨日より一分早くこれたね!あと○分だ。がんばれ!」「絶対遅刻しなくなるよ」と言うと良いと思います。

そして褒めることの本当の意味は、厳しい訓練をこなさせるために褒めるということです。

小出監督の練習メニューはかなり厳しいものだったようです。選手の親御さんには見せられないような過酷な訓練を、褒めてこなさせることが強いアスリートを育てる秘密だったようです。

勉強もそうで、褒めるだけでは自惚れるだけでおわります。褒めながら、君ならやれると励まし、沢山の演習をこなさせることで良い結果につながります。褒めているからといって簡単な道へ逃がしているわけではないのです。


最後に

小出監督が良く言っていた言葉が

「他の人と比べるんじゃないよ」
「いつでも自分が今より強くなることだけを考えなさい」

だそうです。


勉強でも、「昨日の自分より、今日知識がどれだけ増えたか。」をしっかり見つめることで必ず進歩します。

他人と比較して焦るばかりで勉強が身につかないのが一番効果ありません。

正しい「褒めて伸ばす」を意識したいですね。


追記:
褒めて伸ばすに関連して↓
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その他、学習障害のある子達の指導事例集↓
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